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地獄でなぜ悪い/化物 星野源に励まされた話

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本当に体調が悪い時というのは、音を聞くことも、映像を見ることもできずに布団にくるまっているのだが、段々と体調がよくなってくると、それに伴い段々と五感が回復してくる感覚がある。
主にベッドの上で生活をしていた2016年冬頃、ちょうど星野源の歌を聞きたいと願っていても聞けなかった歌があった。
「化物」だ。

 

化物

化物

 

歌詞:化物 星野源 - 歌詞タイム

「奈落の底から化けた僕をせり上げてく」、
「地獄の底から次の僕が這い上がるぜ」

歌舞伎役者、故、中村勘三郎をイメージし、奈落と地獄をかけてあるとても力強い歌だ。


その歌を聴きたいと思っていた頃、私は地獄の真っ只中にいた。
自分自身がせり上がるイメージができず、藻掻くことすら苦しかった。
心情と近いはずの歌詞なのに、そこにすら辿り着けない自分に落ち込んでいた。

化物と同じ時期、正確には星野源がくも膜下出血で倒れた後に制作された歌がある。
地獄でなぜ悪いという曲だ。

地獄でなぜ悪い

地獄でなぜ悪い

 

歌詞:地獄でなぜ悪い 星野源 - 歌詞タイム

 「無駄だ、ここは元から楽しい地獄だ」
この歌詞を見たとき、思わず涙が出た。
同じように感じて、それを歌詞として表現している人がいることに驚いた。

「地獄でなぜ悪い」
元々映画のタイトルではあるが、星野源にそう言われているような気持ちになった。
また、イントロの色々な楽器がガチャガチャと鳴っているやかましい感じが地獄と感じている脳内の音そのものだった。
楽しげなテンポと音色なのに歌詞がものすごく切ない。この世は地獄だと割り切り、それでも笑顔で地獄を楽しむ様を描いている。
これだ、と思った。

ただ地獄を進む者が明日を掴んで立つ。

その頃、明日を掴み、立つ自信はなかった。ベッドで横になりながら、でもひたすらこの曲を聴いていた。この歌は、立てない自分の心に寄り添い、いつか立って同じ地獄に来いと言われているような気がして、それを信じて聞き続けた。

2ヶ月ほど経った頃、ようやく化物を聞くことができるようになった。
次の僕が地獄から這い上がれるかはわからない、この声は届かず、未だ叶わず、体中で藻掻いている。けれども、思い描くものが明日をつれてくる。
ならば、藻掻いてやろうじゃないか。
ようやく、藻掻く気力が湧いてきたのであった。

 

地獄でなぜ悪いという歌があってよかった。次に化物を聞いてよかった。
救われた曲はたくさんあるが、今年、またそのリストにこの二曲が加わった。